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自分で作る世界ポートフォリオ講座

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自分で作る世界ポートフォリオ

 海外ETFという取引所に上場している投資信託を複数組み合わせることにより、オーダーメードの世界ポートフォリオが作成できる時代になったのです。 あの有名なモルガンスタンレー・ワールドインデックス(MSCI)に近いものを自分で作成できるのです。この講座ではExcelを使い世界ポートフォリオが作成できるようにします。

世界ポートフォリオ株価推移

  

自分で作る世界ポートフォリオ


 MSCIとは、Morgan Stanley Capital International(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社)の社名の頭文字です。 MSCI社は世界中の株式市場のパフォーマンスについて指数を計算、発表しており、これらの株価指数を一般にMSCI指数と呼びます。

 上のグラフは自家製の世界ポートフォリオで2003年4月に投資した場合2007年10月5日現在で約3.17倍になっており、サブプライムショックによる世界の株式市場の調整局面を早くも乗り越えております。

 自分で分析して投資することは、難しく大変なので簡単な方法がないものかと言う人に最適なのが「自分で作る世界ポートフォリオ」です。 投資経験が浅く個別株式投資では何に投資してよいのかわからない方でも、株式投資というリスクを取れる人であれば投資可能なのです。

米国(IVV)+米国を除く先進国(EFT)+新興国(EEM)のETF推移

米国(IVV)+米国を除く先進国(EFT)+新興国(EEM)のETF推移


  米国の証券取引所の出来高上位銘柄に最近はETFが出てくる日が多いのです。指数先物ではなく指数現物的な感覚で売買されている上場投資信託がETFです。

  日本で言う銘柄コードにあたるものをティッカーといいますが、米国の場合アルファーベットを組み合わせます。ティッカーIVVのETF名称はiShares S&P500 Index Fundで米国S&P500指数に連動するETFです。同じくティッカーSPY(スパイダーズ)は米国の出来高上位銘柄の常連でIVV同じく米国S&P500指数に連動するETFです。 楽天証券では取り扱い開始時期がIVVの方が早かったのでここではIVVを使用します。
次にティッカーEFAのETF名称はiShares MSCI EAFE Index Fundでヨーロッパ、オーストラレーシア(南洋州)、極東アジアの先進国 21ヶ国を対象としたMSCI指数に連動するETFです。
3つめのティッカーEEMのETF名称はiShares MSCI EMERGING MKTで新興諸国25ヶ国を対象としたMSCI指数に連動するETFです。

  投資信託といえば証券会社や銀行が一番儲かる商品で、販売時に手数料2〜3%、年間で支払う信託報酬1.5〜2%など気の遠くなるようなコストがかかると 元業界出身者であった私は思ってしまうのです。実際に現在の証券会社の収益比率は投信や外債の比率が高く、株式投資に関するアドバイスができない若手営業マンが多いと言うことをよく聞きます。 ところがインターネット証券を利用すれば、海外ETFはコストが驚くほど低くとても魅力的な商品であることがわかります。金融先進国である米国の取引所にはありとあらゆるETFが上場しており、 いずれ日本の取引所もこのような品揃えをしてくると思われます。自立型自己判断型投資家がパソコンを操作するだけで、低いコストで世界一流のポートフォリオが作成できるようになったのです。 パソコンを自分で操作できればこんなに良いことばかりなのです。

世界経済を牽引する新興国

  

世界経済を牽引する新興国のグラフ


  上がる銘柄もあれば下がる銘柄もある。勢いのある国があればさえない国もある。80年代の日本、90年代の米国、現在のBRICSなど主役は入れ替わるのが世の常であります。

  運用のプロのファンド・マネージャーは市場インデックスを上回る運用成果を得ることは難しいと言われております。 13年間の運用期間で25倍のパフォーマンスを実現した米国フィディリティ投信のピーターリンチや S&P500に15年連勝した全米最強の運用者レッグ・メイソン・バリュー・トラストのビルミラーなどの天才ファンドマネージャーとウォーレン・バフェットのような天才運用者は別として、 多くの運用者はインデックスを上回ることができないのです。

  橘 玲氏著書「臆病者のための株式入門」のなかで、3つの「トーシロ投資方法」を紹介しています。そのうちのひとつが海外ETFを組み合わせた「世界市場ポートフォリオ」であり「経済学的に最も正しい投資方法」として紹介しています。ちなみに3種類とは 1.デイトレードを含むトレーディング 2.バフェット流投資方法である個別株式長期投資 3.世界ポートフォリオのようなインデックス投資です。この本はぜひ読んでいただきたい株式入門書です。

 多くのノーベル賞学者を輩出したファイナンス理論の結論は市場そのものに投資することなのです。資本主義は自己増殖するシステムで、この運動が続くかぎり長期的には株式の価値は上がると考えるのがファイナンスの理論の根幹です。 さまざまな国や企業が厳しい競争や淘汰がありながらも、栄枯盛衰を繰り返しながら全体として見れば結局は市場が拡大していくと考えることができます。世界の株式市場のすべてをポートフォリオに組み入れることによって リスク分散し資本主義の自己増殖の果実を得る可能性が高いのです。

新華社チャイナ25インデックスの推移

中国の新華社チャイナ25インデックスの推移グラフ


 ティッカーFXIのETF名称はiShares FTSE/Xinhua CHINA 25 Indexで中国の新華社チャイナ25インデックスに連動するETFです。株価指数ですが値動きがとてもよく株式の個別銘柄のように売買されている海外ETFです。最もパフォーマンスの高い市場に全資産をつぎ込めばよいのではと考える方が多いのではないか思われます。投資の世界はハイリスク・ハイリターンであり、リターンが高いことはリスクも高いことであり、リスクを積極的に取ることができる投資家であればとても魅力的な投資対象でしょう。リスクを抑えながら投資を考える場合、国際分散投資としてはその国の経済規模に適した配分の「世界市場ポートフォリオ」が正しい投資方法と言えるのではないでしょうか。

国際分散投資の魅力

ダウって買えるの?

  私が証券会社に入社した1980年ころの笑い話として、「ダウと言う銘柄を買ってくれ」と言ったお客さんがいたそうです。日経平均株価(通称ダウ)は戦後176円21銭から再開され500円、1,000円ととんとん拍子に上昇し、5,000円、10,000円と大台を代えていったころ多くの投資家がそう思ったのに違いなく、その当時の投資家心理を表している話なのです。おそらく自分の持っている銘柄はあまり上昇せずにダウ指数だけが上昇していく焦りを表していて、指数には勝てないことを物語っているだと思います。

分散投資

  その後、インデックスファンドと言う投資信託ができ、この笑い話が実現化するのですが1989年の日経平均株価の高値38,900円まではインデックスファンドは日本の最高の運用商品としての地位を揺るぎ無いものにしました。

日経平均株価推移グラフ

 
  ところが日本の悲劇はここから始まり、日本経済は世界の優等生としてトップを走ってきたのですが、バブル崩壊とデフレスパイラルの最悪の経済環境となっていきました。日経平均株価は7,752円まで下落し5分の1の水準になりしました。その後、景気は回復し景気拡大期間がいざなぎ景気を超えたと言われる2007年10月現在でも日本の株式は1989年末に比べで半分以下の水準なのです。

ニューヨークダウ平均株価の推移グラフ

 
  一方の米国はダウ平均で1990年1月の2,810ドルが2007年10月5日14,066ドルと約5倍の水準になっています。日本市場だけに投資した場合の投資成果は資産が半分以下という悲惨な結果でしたが、もし日米の両市場に各50%投資した場合は約2.7倍になるわけですので、分散投資がいかに大切であったかを痛感したのが日本の投資家でした。

ベルリンの壁崩壊

 思い起こせば1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊し、そのTV映像が世界中に配信されました。多くの日本人も手をたたいて喜び、その後やってくる日本の不幸に気づく人は全くいませんでした。旧共産圏の自由市場参入により歴史的な大転換が起き、アメリカ市場がその恩恵に被り、一方、日本は冷戦構造に依存してきた地位の根幹が揺さぶられ、日本の優位性が失われた瞬間だったのでした。

ベルリンの壁崩壊

 先進国G7の人口が約7億人であり、この中で世界経済が回っていたものが旧共産圏の約30億人が自由市場に組み込まれたのです。約20分の1以下の労働コストの提供により世界の工場は旧共産圏に移りその低コストを利用して米国企業が莫大な利益を得ることができるようになったのです。

世界人口


  生産拠点が旧共産圏に移りやがてBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)の1人当たりのGDPが徐々に上昇し、日本の戦後の高度経済成長期のような2桁成長が実現し、今では世界経済を牽引する立場になったのです。

  1989年末のときにこのようなことが予測できたでしょうか。米国の天才運用者、米国第2位の資産を持つ男ウォーレン・バフェットはこのことを予測してコカ・コーラの株式を大量に取得しました。ベルリンの壁が崩壊したことによりコカ・コーラを飲む人口は7億人から40億〜50億人とでも計算したのでしょうか。コカ・コーラ株は2000年までに約10倍の値上がりとなったのです。その他にも髭剃りのジレット、ブラウン、ジョンソンアンドジョンソン、老若男女が毎日使う消費財の会社に投資したのです。

  バフェットのような天才投資家は先見性があり1代で5兆円以上の資産を築くことができました。バフェット流個別株式長期投資は我々の憧れの投資方法であり、もうひとつのトレーディングとともに株式投資を志す人の永遠の勉強課題であると思います。当スクールではこの分野の勉強のお手伝いをしていきたいと思いますが、ここではそれらの煩悩を排除した世界インデックス投資が「経済学的に最も正しい投資方法」と位置づけ資産の一部を組み入れることを前提に勉強していきたいと思います。

ETFの魅力

ETFとは 

  ETF(Exchange Traded Funds)とは、金融商品取引所で取引可能な投資信託のことです。
日本では、株価指数連動型上場投資信託として、その価格がTOPIXや日経平均などの主な株価指数に連動するようにつくられ上場されています。
  また平成19年8月には大証において金価格連動型上場投資信託が上場されるなど、特定指標連動型ETFの取扱いも始まりました。一方、海外ではさまざまな指数がETFとして取引所に上場させており、出来高上位にはETFが必ず顔を出す状況になっています。いずれ日本の取引所もこのような品揃えをしてくるものと思われます。

ETFの特徴は

 株式同様に売買ができます。 一般の投資信託の場合は、その日の基準価額でしか買付・解約申込みを行なうことができませんが、ETFは通常の株式と同じように金融商品取引所の立会時間中は、市場でいつでも売買が可能です。成行・指値注文のどちらも可能です。 値動きや損益の把握も容易です。
 株式と同じように信用取引・貸借取引が可能です。相場見通しに応じて信用による買建て・売建ても行えるなど、取引の利便性は高まります。 株式と同様な税制の適用が受けられます。

海外ETFのメリット

 海外ETFの特徴は上場している銘柄数が国内に比べ圧倒的に多いことです。商品の特性が「株価指数に連動することを目的に運用されているためわかりやすい」ことや「分散投資のメリット」を享受することができます。海外ETFは、日々、テレビや新聞、インターネットなどで目にする株価指数と同様の値動きになるため投資判断が比較的容易で、また幅広い銘柄に分散投資が行なわれるため個別株式への投資と比較するとリスクが分散されます。

海外ETFの買付け方法と手数料

楽天証券の場合、先ほど紹介した銘柄は10株単位で買付けができ、売却は1株単位で可能です。
例えばIVVの場合、買約定金額は 単価152.97×100口×為替レート116円=1,765,520円
手数料は、1回の取引あたり1,000株までは31.5ドル(税込)。 31.6×116円=3,666円
100株の場合約0.208%、10株の場合約2.08%となります。
はじめに円を何ドル変換するか決める    16,000ドル×為替レート116円=1,856,000円
為替手数料 25銭                16,000ドル×手数料 0.25円=4,000円
入金しておく金額(円)      1,860,000円
株式手数料と為替手数料を合計した場合100株の場合約0.434%、10株の場合約2.3%となります。
1000株の場合は0.247%となります。
信託報酬はIVVで年率0.09%、EFAが年率0.35%、EEMが年率0.75%投資信託としては激安な年間コストです。

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